【派遣会社との取引】実務シリーズ2

こんにちは!  社会保険労務士srです。

人事の仕事、採用では直接雇用が基本で理想ですが、なかなか
そうはいかないケースもあります。

そんな場合、「派遣会社」もしくは「紹介会社」を利用すること
になります。
「派遣会社」には、偏見を持っているわけではないですが、実務
では注意が必要だと思います。

本日も、実際にあった例を題材にして解説していきます。

派遣=人材派遣とは

正式には「労働者派遣」と言います。
自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令
を受けて、当該他人のために労働に従事させること。

まあ、ここでは「労働者派遣」についてではなく、実務上注意すべき点を
解説させて頂きます。

要するに、派遣会社の労働者を、自己の指揮命令下で労働させる、という
ことです。
まずは、自社の社員ではなく、派遣会社の社員であることを押さえましょう。

そこでは、自社のことを「派遣先」といい、派遣会社のことを「派遣元」
いいます。この言葉は覚えましょう。

「労働者派遣」には、派遣が禁止されてる業務があります。

①港湾運送業務
②建設業務
③警備業務
④その他(医療関係業務等)

僕は、医療法人にお世話になっていますので、④は押さえておかなければ
なりません。ここは単純ではなく、この仕事に就くまで理解していません
でした。社労士なのに💧  下記、厚労省のリンク参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000133886.pdf

すごく難しいですね。
医療関係の場合は、紹介予定派遣を使えば・・何とかなります。

実務上の注意点

まだまだ注意する点が多く、曖昧なまま実務が行われています。

直近での事例を紹介します。
派遣元の責任者から電話がありました。
「お世話になっている派遣スタッフの次回の更新なんですが、
派遣料金の値上げをお願いします。最低賃金が改定されて
それを下回っているので。あ、うちの本社〇〇県なので、
こちらより〇〇円高いんですよ」

ここで大きな問題が二つ、小さい問題が一つあり、この派遣会社に
かなり不信感を持ちました。

小さな問題
〇〇県の最低賃金調べました。確かに、僕がいる県より最低賃金
数十円高いです。でも、「いくらマージン取っているんですか?」
でした。

大きな問題
1 最低賃金は、派遣先のものが適用されます。本社(派遣元)の
最低賃金は、関係ありません。
(法律知らない?それか騙しですか?)

2 最初の契約は安価な(安価ではないですが)価格を見せといて、
人手不足に付け込んで、次で値上げする。
僕は、営業出身ですが、絶対に使わなかった手法です。
一気に顧客の信頼失いますから。

怒りを押し殺して、理路整然と抗議申し上げました。
本来は、取引停止と言いたいところですが、現場の人不足を考えると
そうもいきません。
十分に反省して頂き、次の契約は更新することにしました。
(派遣スタッフにも罪はないのですから)

僕の名刺には、「社会保険労務士」と小さく入っているのですが・・
(社労士の実力侮りましたか?)

労働者派遣事業は、押さえるべき点が多く、普通の人事担当者なら・・
まして、専属の人事担当者のいない中小企業なら、(使いたくないですが)
けむに巻かれていいようにされてしまう可能性があります。

ましてや、2020年4月1日より「派遣労働者の同一労働同一賃金に向けた
改正労働者派遣法」が施行され、ただでさえ複雑な「派遣」がさらに複雑
になってしまいました。(下記厚労省のリンク参照ください)
https://www.mhlw.go.jp/content/000497029.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/000497031.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/000497032.pdf

多くの派遣会社は、法令に則り適正に運営されていると思います。
しかし、一方で旧態然とした派遣会社が存在することも、残念な
がら事実です。

労働者派遣法は、複雑で専門的なので、一般の採用担当が完全に
理解するのは難しいし、そんな暇もないと思います。
(リーフレットレベルは勉強して欲しいけど)

そこで、対応策としては(まとめ)

全国レベルの派遣会社か、その関連会社と付き合う。
このレベルの会社の法令順守レベルは高いです。融通は利かない
ですが、言うことは全て正論で勉強になります。
但し、融通が利かないので、料金レベルも融通利きません。

料金レベルが融通利くのは、中小の派遣会社です。
但し、場合によっては、少しいい加減なことを言ってくるかも
しれません。

疑問に思ったら、大手派遣会社に確認すればよいのです。
調べる代わりに、大手派遣会社に確認させてもらう。

料金については、この逆パターンになります。
「ずる~い」と言われるかもしれませんが、ビジネスなので
割り切りも必要です。

そのようにして、6ヵ月から1年実務に当たれば、「派遣」を語れる
人事担当になります。
実務で勉強するとは、このようなことだと思います。

最後に・・・・
そうはいっても、別業界或いは他県から参入してくる派遣会社には
要注意です。(僕のように地方にいる方は、ですけど)
地場とは違い、かなり強引なので・・・

上記で、知識や対応力を高めてから、お付き合い考えた方が良いです。
これは、今回、僕が身をもって体験していますので。

本日も最後までお読み頂き、まことにありがとうございました。

 

 

 

 

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社労士SRです。
令和3年度の独立開業に向け、色々挑戦中です。
見よう見まねですが、blog、Twitterも始めました。
拙い内容ですが、よろしくお願い致します。

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